籠のなかの花嫁
「人の感情ほど、変わりやすいものなんかないんだから・・・」
静かに、だが苦しそうに吐き出す美羽。
幼い時におじ夫婦のもとへ来て、姉がいるときは可愛がられていたのに、姉がいなくなった途端、おじ夫婦の態度は一変した。
そのことで幼い時に負った傷は今でも深く残っている。
だから美羽は他者との関わりを深く持ちたがらない。
また傷つくのが怖いから。
しかし、梨奈は違った。
「今までの美羽に何があったかは知らないけど、人は誰かに支えられないと生きていけないの。人と関わるのを恐がってたら、生きていけないのよ?」
「そんなこと分かってるよ。だけど、仕方ないじゃない。梨奈は何も知らないからそんなこと言えるんだよ!」
「分かるわけないじゃん!何も話してくれないんだから!何も話してくれないのにただ恐がって・・・」
梨奈とこんなにも感情的にぶつかったのは初めてだった。
心のどこかでは、冷静になれと言っていたが、もう美羽も梨奈も止まれなかった。
「信じたって、いつかは裏切られる。それなら最初から傷つかないように距離を置いた方がいいに決まってる!!」
静かに、だが苦しそうに吐き出す美羽。
幼い時におじ夫婦のもとへ来て、姉がいるときは可愛がられていたのに、姉がいなくなった途端、おじ夫婦の態度は一変した。
そのことで幼い時に負った傷は今でも深く残っている。
だから美羽は他者との関わりを深く持ちたがらない。
また傷つくのが怖いから。
しかし、梨奈は違った。
「今までの美羽に何があったかは知らないけど、人は誰かに支えられないと生きていけないの。人と関わるのを恐がってたら、生きていけないのよ?」
「そんなこと分かってるよ。だけど、仕方ないじゃない。梨奈は何も知らないからそんなこと言えるんだよ!」
「分かるわけないじゃん!何も話してくれないんだから!何も話してくれないのにただ恐がって・・・」
梨奈とこんなにも感情的にぶつかったのは初めてだった。
心のどこかでは、冷静になれと言っていたが、もう美羽も梨奈も止まれなかった。
「信じたって、いつかは裏切られる。それなら最初から傷つかないように距離を置いた方がいいに決まってる!!」