籠のなかの花嫁
「それから、言っておくけど・・・」



美羽が顔を上げる。



「あたしのこともそんなふうに思ってるなら残念!美羽がどこへ行こうと、あたしは地の果てまでも追い掛けるから!」



そう言う梨奈に、美羽はまた熱い気持ちが込み上げるのを感じた。




「あたしは美羽のこと、親友だと思ってるから。何かあったら話すし、美羽にもそうしてほしい・・・」




それは、梨奈がずっと胸に抱いていた想い。




「うん、親友。・・・ありがとう」




美羽は赤くなった目で笑って言った。











そして、美羽は梨奈の家を飛び出した。




走って晴太の待つマンションに帰った。





電話じゃなく、直接会って、きちんとこの気持ちを言いたい。











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