籠のなかの花嫁
────────────・・・・・



ん・・・・・・・。

ここはどこだっけ?



覚醒してきた頭で考える。



「〜〜〜〜・・・・」


「・・・〜〜〜〜〜〜」




誰かが話してる。


誰?




「よく寝る、眠り姫だねぇ」




え?



声を聞いたとたん、脳内は完全に覚醒した。




そして目を開くと、目の前には声で頭によぎった人物の顔があった。



さらに体もイスに固定され、身動きがとれない状態だった。




「あ、起きたね。おはよう中宮」


「・・・・・・・・・あなただったのね。由良くん」


「そうだよ」



不適に笑う由良に美羽は探るような視線を向けた。



周りを見ると、どこかの倉庫らしいことはわかった。



「あたしに振られた腹いせとか?」



美羽がフッと鼻で笑って言うと、由良は肩をすくめた。



「そんなんじゃない。君は只の囮。俺が相手をしてほしいのは、君の彼氏の方さ」


「えっ!?」




どうして晴太さんに?



美羽が目を見開くと、由良は満足そうに笑った。







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