籠のなかの花嫁
持っていたお皿を置いて、ケーキを頬張っている晴太さんの隣に腰掛けた。



「どうした、美羽?」


「・・・・・・・・お話があります。大事な、お話が」



それを言うだけでも、心臓がうるさい。


息がしずらかった。




改まった態度の美羽に、晴太も食べかけのケーキをテーブルに置いた。



だが、美羽が口を開こうとすると口に手を当てて制した。




「俺からも大事な話があるんだ。先に聞いてくれるか」


「大事な話・・・・?」


「あぁ」



真剣な表情に、美羽は頷いた。




「最初に、明後日婚約披露パーティーをすることになった」




・   ・   ・




「それ、言うの遅くないですか?」


「すまない。悪かった」



顔は笑ってるけど、心の中は燃えていた。



「婚約披露パーティーって。明後日って。ドレスを用意しなきゃいけないんですから早く言ってくれないと困ります」


「いや、その悪かった。だがどうしても言いづらかったんだ」


「どうしてですか?」


「それは・・・・・」




大きな体がどんどん小さくなっていく。





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