籠のなかの花嫁
「当たり前だろう?俺の目的はお前の心を手に入れることだったんだからな。振り向かせるのにどれだけ大変だったか・・・」



ムスッとした表情で言う晴太に美羽は笑った。




晴太さんといると、気持ちが軽くなる。


何があっても、晴太さんといれば大丈夫だって思えてくるんだ。




「美羽、これからは俺がお前の家族だ。何かあったら、俺を頼れ。お前のためだったら何でもする。今日みたいに助けてやるから」


「晴太さん・・・」


「それに、その計画だったら半分は叶えてやれるぜ」


「え?」



含みのある笑みを浮かべる晴太。


美羽の言った計画を晴太は叶えてくれるというのだ。



半分て・・・・・・・・?




美羽が首を傾げると、晴太はクスッと笑って、頬にキスをした。





「とりあえず、明日は明後日のためにドレスを買いにいこうか、奥さん」


「クスッ はい。旦那さん」




ふざけて言う晴太に美羽は幸せそうに笑みを浮かべる。




それは晴太がずっと望んでいたものだった。









「今年の誕生日は、最高のプレゼントをもらったな」



生まれてきて、本当に良かった。






晴太は、腕の中で眠る愛しい存在を見つめながら、そう呟いた。




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