籠のなかの花嫁
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「・・・・・・・・・・・」



暗闇の中、ベッドの中で何度も寝返りをうってしまう。



1日の中で一度に大きな変化があったために、頭の中が整理できない。



隣に眠る人に色々聞きたかったのに、その人はベッドに入るなり背を向けて眠ってしまった。




「・・・・・・・はぁ・・・・・・」



ため息を吐いてから美羽は静かにベッドから出た。





向かった先はベランダ。



冬の夜空の下は、刺さるような寒さが広がっていた。




羽織ったコートの前を合わせる。



寒さに当たらないと、冷静に何も考えられないと思った。




「でも、何を考えるんだろう?」




いざ考えようと思っても、頭には何も浮かんでこなかった。



一人だとこれからのことも考えられないし、今日のことだって聞く相手は眠ってしまった。




美羽は肩を落とし、白い息を吐いた。








「まったく、どこに行ったかと思えばベランダか・・・」



突然後ろから聞こえてきた声に振り替えると、晴太が立っていた。



「風邪引くから中に入るぞ」



晴太に手をひかれ、美羽は部屋の中へ入った。




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