籠のなかの花嫁
「明日は学校だろう?だから今日はゆっくり休めって言ったんだ」


「そんなこと言われたって、すぐに整理がつくわけないじゃないですか」



言いながら、そのままベッドに連れていかれた。




「簡単なことだ。お前をあの二人から解放した。もうお前は自由の身。ただそれだけだ」


「自由?」


「あぁ。もう誰に指図されることも利用されることもない。美羽の好きなように生きれるんだ」




ようやく手に入った本当の自由。



あたしを解放してくれたのは、この世でただ一人の愛する人。




計画を実行しないかぎり、自由にはなれないと思った。




“いつも自由に空を羽ばたく鳥のように・・・”



やっと、お父さんが名付けてくれたような人生を送ることが出来るのだ。




「ありがとうございました。全て晴太さんのおかげです。・・・・でも一つ聞きたいことがあります」


「何だ?」


「あたしと叔父たちが不仲だとどうして気付いたんですか?」


「あぁそれは・・・今度連れていくが俺の行きつけのバーのバーテンダーが、色々助言をくれてな。それで、お前のことをもう一度調べてみようと思って調べたら、そういう情報も入ってきたんだ」




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