籠のなかの花嫁
翌日───────



今日は土曜日。



昨晩は考え事をして、つい寝るのが遅くなってしまった。



そのため、美羽はまだ夢の中。



今は、午前9時を回ったところ。



今日はバイトもないし、ゆっくり過ごそうと考えていたが、ここで、招かれざる客が現われてしまった。





ピンポーン─────





「う・・・・・ん〜?」



眠りから引き起こされ、重たそうに体を起こす。



「はい」



うっかり誰かも確認せずにドアを開けてしまった美羽。



だが、顔を見ても誰だかわからなかった。



「どちら様ですか?」



寝癖がついていないか気になって手で頭を覆う。





こんな朝早くに訪ねてくるって、誰?


見たこともないし・・・




美羽は何も喋らない相手に戸惑う。




すると、今まで黙っていた口がゆっくり開いて一言。






















「俺は豊川 晴太。・・・中宮 美羽、お前の見合い相手だ」

























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