蝉が死ぬ頃に…


「おかえりー。」

剛は急いで家に帰った

「あら、早いわね」

剛のお母さんは専業主婦をしていて、剛は中学三年生である

剛は弟の健と二人兄弟で、

今日はなぜか学校が早かったらしい

「母さん、俺、柳葉高校に行きたいんだ。」

「柳葉高校ねぇ。頭賢いわよ。あんた行けるの?」

「勉強頑張って行くんだ。」

「へえ。頑張りなさい。」

剛は二階の自分の机で勉強をし始めた。

ミーンミーン。

勉強机の横のベランダの網戸に蝉がくっついていた。
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