leicht bitter~bitter sweet続編 side 健一~
Ⅶ. die Spalte ~それぞれの想い~
和紗の曲がラジオで流されてから十日ほど経った。
大反響……とまではいかへんくてもそれなりに反応が良く、地元のタウン誌が和紗の取材に訪れたり、うちの店限定やけど販売枚数を決めてインディーズレーベルでCDを出せるっちゅーとこまで話は発展。
とりあえず出足は好調な様で、それの祝いを兼ねたパーティをしようとオレと和紗とゆきなちゃん、そして唯の四人で飲みに来ていた。
唯もゆきなちゃんも和紗の成功を信じて疑わない口振りで、楽しく盛り上がっている。
当の和紗も、親父が叶える事の出来んかった夢を代わりに叶えられるかもしれないと、かなり上機嫌。
そんな中、オレだけ一人複雑な心境を抱えている。
幼馴染みが成功への道を歩こうとしている――それはめっちゃ喜ばしい事で。
なのに何故か無性に心が騒つく。
応援したい気持ちと同時にわき上がる裏腹な感情を持て余しているような……。
大反響……とまではいかへんくてもそれなりに反応が良く、地元のタウン誌が和紗の取材に訪れたり、うちの店限定やけど販売枚数を決めてインディーズレーベルでCDを出せるっちゅーとこまで話は発展。
とりあえず出足は好調な様で、それの祝いを兼ねたパーティをしようとオレと和紗とゆきなちゃん、そして唯の四人で飲みに来ていた。
唯もゆきなちゃんも和紗の成功を信じて疑わない口振りで、楽しく盛り上がっている。
当の和紗も、親父が叶える事の出来んかった夢を代わりに叶えられるかもしれないと、かなり上機嫌。
そんな中、オレだけ一人複雑な心境を抱えている。
幼馴染みが成功への道を歩こうとしている――それはめっちゃ喜ばしい事で。
なのに何故か無性に心が騒つく。
応援したい気持ちと同時にわき上がる裏腹な感情を持て余しているような……。