leicht bitter~bitter sweet続編 side 健一~
休憩から戻ってきた店長に、和紗が持って来たMDを聴いてもらってる時、その電話は鳴った。
イヤホンを外し、電話を取った店長から「唯ちゃ……本村さんから小野くんに」と受話器を受け取った。
頭の中でずっと口説き文句を考えてたオレの耳に、いつもの唯の落ち着いた声が飛び込む。
「なんや唯? まさかゆきなちゃん呼び出されへんかったとかか?」
『ううん違うわ。ちゃんとあたしの前にいるわよ……っと、それより確か小野くん、デモテープ持ち込みの人達の名前とか全部記録付けてたわよね?』
「あ~、うん付けてるけど、それがどうしてん?」
『ちょっと調べて欲しい事があるのよ。その中に“かずさ”って名前の人いなかった?』
唯から“和紗”の名前が出た事に、電話という事を忘れ「はあッ!?」と、声を張り上げてしもた。
『ちょっとッ!? 耳元で叫ばないでよね!』
なッ……なんで唯が和紗知ってんねんな?
イヤホンを外し、電話を取った店長から「唯ちゃ……本村さんから小野くんに」と受話器を受け取った。
頭の中でずっと口説き文句を考えてたオレの耳に、いつもの唯の落ち着いた声が飛び込む。
「なんや唯? まさかゆきなちゃん呼び出されへんかったとかか?」
『ううん違うわ。ちゃんとあたしの前にいるわよ……っと、それより確か小野くん、デモテープ持ち込みの人達の名前とか全部記録付けてたわよね?』
「あ~、うん付けてるけど、それがどうしてん?」
『ちょっと調べて欲しい事があるのよ。その中に“かずさ”って名前の人いなかった?』
唯から“和紗”の名前が出た事に、電話という事を忘れ「はあッ!?」と、声を張り上げてしもた。
『ちょっとッ!? 耳元で叫ばないでよね!』
なッ……なんで唯が和紗知ってんねんな?