leicht bitter~bitter sweet続編 side 健一~
12月24日――
商店街の閉店時間近く、オレは和紗のチラシのコピーを手に商店街のアーケードをうろついている。
ちらほらと集まった他のストリートミュージシャン――にご執心らしいそれぞれのファンが既に集まり、LIVE告知のチラシを道行く人に渡している。
……クリスマスイヴやゆーのに、案外地道に活動してるもんなんやな。
「さて……と、和紗は……」
改めて、和紗の書いたチラシを見る。が、大まかな地図しか載ってへんくて、まるでオリエンテーリングしてるような錯覚に陥りそうになる。
「相変わらずやな~、アイツ」
小学生の頃、社会の宿題で出された、住んでる街の地図を書くって時も、こんな風に簡素な地図を書いて担任に怒られとった。
『わかるんやからエエやん』
悪びれる事もなく、あっさりと言い放った和紗。
……担任の怒りが更に強まったのは言うまでもなく。
商店街の閉店時間近く、オレは和紗のチラシのコピーを手に商店街のアーケードをうろついている。
ちらほらと集まった他のストリートミュージシャン――にご執心らしいそれぞれのファンが既に集まり、LIVE告知のチラシを道行く人に渡している。
……クリスマスイヴやゆーのに、案外地道に活動してるもんなんやな。
「さて……と、和紗は……」
改めて、和紗の書いたチラシを見る。が、大まかな地図しか載ってへんくて、まるでオリエンテーリングしてるような錯覚に陥りそうになる。
「相変わらずやな~、アイツ」
小学生の頃、社会の宿題で出された、住んでる街の地図を書くって時も、こんな風に簡素な地図を書いて担任に怒られとった。
『わかるんやからエエやん』
悪びれる事もなく、あっさりと言い放った和紗。
……担任の怒りが更に強まったのは言うまでもなく。