leicht bitter~bitter sweet続編 side 健一~
ディスプレイに映し出されたのは和紗の名前。
「はい、も……」
『ごめんッ、健ちゃん、なんか用やった?』
携帯を耳元に近付けるなり、オレの言葉を遮る様に叫ばれ、思わず持っとった携帯ごと耳から遠ざける。……耳、痛いっちゅーねん。
「おう。急用や。お前、いま大丈夫か?」
『あッ! ヘーキヘーキ! バイト今終わったとこやからッ!』
「そか。えっとな………………あ」
そういえばオレ、店長から内容聞いてへん。和紗に連絡取れるかって言われただけや。
電話の向こう側で急かす和紗を待たせ、オレは「あの、連絡つきました」と店長に告げる。と、「代わってもらえる?」と右手を差し出して来た。
「和紗。悪い。ちょー、店長に代わるぞ」
和紗の返事を聞くこと無く、店長に携帯を手渡す。
ホンマ一体なんやねや? 店長はなんか知らんいつもより興奮してるし、何よりずっといてるあのスーツの女が何者(なにもん)なんかも気になる。
かといって「あんた誰?」と訊くのは気が引けるし、あまりに不躾過ぎるやろう。
「はい、も……」
『ごめんッ、健ちゃん、なんか用やった?』
携帯を耳元に近付けるなり、オレの言葉を遮る様に叫ばれ、思わず持っとった携帯ごと耳から遠ざける。……耳、痛いっちゅーねん。
「おう。急用や。お前、いま大丈夫か?」
『あッ! ヘーキヘーキ! バイト今終わったとこやからッ!』
「そか。えっとな………………あ」
そういえばオレ、店長から内容聞いてへん。和紗に連絡取れるかって言われただけや。
電話の向こう側で急かす和紗を待たせ、オレは「あの、連絡つきました」と店長に告げる。と、「代わってもらえる?」と右手を差し出して来た。
「和紗。悪い。ちょー、店長に代わるぞ」
和紗の返事を聞くこと無く、店長に携帯を手渡す。
ホンマ一体なんやねや? 店長はなんか知らんいつもより興奮してるし、何よりずっといてるあのスーツの女が何者(なにもん)なんかも気になる。
かといって「あんた誰?」と訊くのは気が引けるし、あまりに不躾過ぎるやろう。