leicht bitter~bitter sweet続編 side 健一~
「失礼しゃっす」
そう言って頭だけをペコリと下げた和紗を見るや、スーツ姿の女は反射的に椅子から立ち上がった。
気のせいか頬が少し赤みがかって見える。
はじめまして、と丁寧にお辞儀をしたスーツ姿の女は『FM-R 広報 川口久美』と書かれた名刺を和紗とオレに差し出す。
早速ですが、と前置きをして川口と名乗った女が、それぞれ椅子に腰を落ち着けたのを見て話し始める。
「今回、私共の局で扱っている番組の新企画として“未来の一流ミュージシャンを探そう”というコーナーを立てて、リスナーに募集致しておりました。
そして局に届いた葉書やFAXの中に、『素敵な曲があります』といった紹介が何件か送られてきまして、なんでもこちらのお店だけでしか流していらっしゃらない曲だと書かれておりましたので、こうして伺った次第でございます」
そう言って頭だけをペコリと下げた和紗を見るや、スーツ姿の女は反射的に椅子から立ち上がった。
気のせいか頬が少し赤みがかって見える。
はじめまして、と丁寧にお辞儀をしたスーツ姿の女は『FM-R 広報 川口久美』と書かれた名刺を和紗とオレに差し出す。
早速ですが、と前置きをして川口と名乗った女が、それぞれ椅子に腰を落ち着けたのを見て話し始める。
「今回、私共の局で扱っている番組の新企画として“未来の一流ミュージシャンを探そう”というコーナーを立てて、リスナーに募集致しておりました。
そして局に届いた葉書やFAXの中に、『素敵な曲があります』といった紹介が何件か送られてきまして、なんでもこちらのお店だけでしか流していらっしゃらない曲だと書かれておりましたので、こうして伺った次第でございます」