【短】蒼の旋律─First Love.─
…Ⅲ…
──────日曜日。
あれから一週間、あたしは一度も弥琴の家に行かなかった。
けど、授業中も帰宅途中も、友達と遊んでいるときも、お風呂に入っているときも
いつだって、ぼんやりと弥琴のことを考えていた。
自分自身で“気付いてはいけない”とストップをかけていた気持ちを、解放するために。
────そしてあたしはまた
弥琴の部屋の前に立つ。