恋愛中!!! ㊤巻
「せーんぱい?」



「ん?」



「あたしじゃ、おねーちゃんの代わりにはなれませんか?」



「無理。」



「即答…ですか。さすがにちょっぴりヘコみます。」



目の前には痛々しいほどに顔を歪める彼女。



でも、そんな彼女でさえ可愛いと思う俺がいる。



「だって芽依子サンは芽依子サンでしょ?葉月とは全くの別モノ。」



「え?」



「ウサギの皮被ったチュパカブラで、かんなり恐ろしい時もあるけど、こんな可愛い顔されたらチュウの1つでもしたくなっちゃうのは、葉月じゃなくて芽依子サン。…な~んて…」



「ちょっ、先輩!!……チュウ…って。」



「あ…。」



目の前には俺の両腕をヒシッと掴み、目を泳がせながら頬を赤らめる彼女。



そんな彼女のことを、本気で愛おしいと思う自分がいる。

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