恋愛中!!! ㊤巻
「でっ、マジどーすんの?」



「だから…」



「バックには怒り狂った葉月がいんだろ?新学期になりゃ嫌でも会えるだろーけど、こういうのって早い方がいいだろうし…。愛、絶対に取り戻せねーだろ。会えた時には手遅れ。結果は目に見えてんじゃん。」



「いや、だからそうならないように今からみんなで…」



「今からぁ?みんなでぇ?…ハッ!甘えんのも大概にしろっつーの。テメェの問題ぐらいテメェでなんとかしろ!!俺らを巻き込むなっ!!」



「うっ…。」



目の前には王子の指定席であるソファーに気怠げに座る健太。



その向かいに座る俺…もちろんマイデスクの椅子を動かし、背筋をピンと伸ばして座る俺は、ごもっともな意見に小さくなるばかり。



「まあまあ、ケンちゃん。そうキレなさんな。ゲームは逃げないんだからさ。」



「そーだけど…」



「そーですよ!オトンのピンチはオカンが助ける。支えて合ってこそ、夫婦ってやつですよ!!」



「いや、芽依子ちゃん。俺、コイツと婚姻関係結んだ覚えねーし…」



「なに言ってるんですか!!中学時代、野球部でバッテリー組んでたんでしょ?それを立派な夫婦と言わずして何と言うんですか!!」



「いやでも…それとこれとは…」



「大アリです!!そのシチュエーションに萌える子もいるんです!!2人の関係に妄想しちゃう女の子もいるんです!!世の中意外と腐ってるんです!!だから助けなきゃダメです!!」



「………芽依子サン…。」



「………」

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