恋愛中!!! ㊤巻
「えと、それって…」



「え~っと…」



「もしかしなくても、あっくんのせい…」



「先輩!!」



「だぁっ!!芽依子サン…痛い。」



「……ゴメン、王子。」



「いや、あっくんの問題が解決すれば俺らの喧嘩も解決するから、全然大丈夫。だから早く仲直りしよ?ね?」



「王子…」



自分だって辛いはずなのに、なんてことないと微笑む王子。



「さすが王子。カッコイイ…。」



「ほんと、残念な先輩とは大違いですね。」



「確かに…」



「うん。王子、男前すぎ。」



「ちょっ!芽依子サン!!ケンちゃん!!シゲちゃん!!……俺、泣いてもいい?」



なんで…なんで皆こんなに優しいのだろう。



俺なんかの為に…。



「でっ、考えたんだけどさ、やっぱ仲直りするなら登校日しかないと思うんだよね。」



「確かに…。」



「うんうん。」



「でもっ!!」



海くんの言葉を遮るように突然立ち上がった王子は、机の中から取り出した何かを片手にこちらに向かって歩いてきた。



「ちょっと失礼。」



「はいはい。」



そして健太に断りを入れ、自らの指定席に腰掛けた王子は、その紙をテーブルの上に広げるとある場所をビシッと指差した。

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