恋愛中!!! ㊤巻
「あっくんなら大丈夫だって。」



「………」



「そうそう。あっくんなら大丈夫。」



「………でも、」



「“でも”じゃ困るんだよね。俺と葉月の運命もかかってるんだから。」



「王子…。」



「そうだよ!淳くんなら大丈夫だって!」



「飯田…。」



いつの間に終わっていたのか、俺の回りには海くんはもちろんのこと、シゲちゃんに王子、飯田さんまでいる。



「大丈夫って…そんなの…」



ニコニコ笑顔の皆をグルリと見回し、再び俯いた俺は、はぁ…と小さくため息をついた。



「大丈夫なんて、そんな…」



「………淳。」



「ヒッ!」



でも、俯く俺の頭上からは先程のまでのあたたかすぎる声援とはほど遠い、低くドスのきいた声。



「テメェ…」



「けっ、健太?」



「ウジウジウジウジ、うぜーんだよ!シャキっとしろよ、シャキと!」



「はい!」



瞬間、ビシッと立ち上がった俺は、その勢いのまま敬礼までしてしまった。

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