恋愛中!!! ㊤巻
確かに男らしくアタックすんのは格好いいと思う。



でも砕けたら意味ないというか、それなら言わない方がいいと思う。



「だから、砕けるのは…」



「は?」



「いや、なんでもない、です。」



でも、有無を言わさぬ健太の睨みに勝てるようなら、俺は今頃、海くんの代わりに間違いなく生徒会を牛耳ってる。



「行け。」



「………」



「い・け!」



「………はい。」



「ん。」と、拡声器を突き付けてくる健太から無言のままそれを受け取った俺は、皆に見送られながらトボトボと渡り廊下を歩いた。

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