恋愛中!!! ㊤巻
「“えーっと、………その、はい。………あっ、皆様、俺で、いや、これで最後の叫びとなります。……えっと、……ぎゃわっ!?”」



「「「「あっ!」」」」



「あぁぁぁぁーー!!」



《《《………。》》》



さっきまでのざわめきは何処へ。シーンと静まり返る中庭に響くのは、俺の叫び声とキィーンと鳴り響く拡声器の音。



瞬間、手摺からバッと身を乗り出した仲間たちを横目に口元をヒクつかせた俺は、間違いなく粉々であろう拡声器を想像しながらその場に立ち尽くした。

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