恋愛中!!! ㊤巻
「梨花!本物の梨花だぁー!」



「ちょっ、淳!?」



「会いたかった!マジ会いたかった!」



「ちょっ、と!」



「俺、ちゃんと梨花に謝りたくて、んでもって、」



「ちょっ!!もうっ、離してってばっ!!」



「あっ…」



でも会えて嬉しいかったのは俺だけで、当の梨花はといえば、ぎゅうぎゅう抱きつく俺を押し返し、キッと睨み付けてきて。



「りっ、梨花?」



「淳、全然分かってない!あたしは…あたし、は………もうっ、バカ。バカバカバカバカ!」



「ちょっ!?」


俺は、俺の胸をポカポカと殴り続けてくる梨花と振り払われた手をただボーゼンと見つめた。

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