絆~心に愛が咲く時~
「中山ー
要約して早めに解放してねー
あたしこれでも生徒会役員なんで」
まあ、見た目ギャルっぽい姿からは想像出来ないと思うが、これでも一応生徒会副会長。
我が東山高校生徒会役員は、代々、定期テスト上位者+文化祭で行われる人気投票(基準は分からないが、Mr&Msコンみたいなものだ)で役員候補を選抜し、その選抜された人達で選挙活動が行われる。
選挙期間の内に各々、役員になって欲しい人に投票し、投票数が最も多い人が漸く生徒会役員になれるのだ。
最も、選抜された人はそのまま立候補するか辞退するか選択権を与えられるが、殆どの人はそのまま生徒会選挙に参加する。
内申書がより良くなるし、様々な特権や融通も効く。
何よりも、人気投票で選抜されたと言うことは少なからず全校生徒から認められている存在、憧れの的でもある訳だ。
メリットがあってもデメリットがないのである。
あたしはめんどくさいと思うけど…
と、言うわけでこれでも成績は学年2位で人気投票でも結構上位の方だったあたし。
辞退しても良かったんだけど、桜に強引に参加させられて生徒会副会長という役職を任されることになったのだ。
「それなら大丈夫だ
ちゃーんと生徒会顧問の先生と生徒会長には許可を貰っているからな」
「チッ!」
「…盛大な舌打ちを堂々とするなよ」