絆~心に愛が咲く時~
 


こう言う時だけ使えない顧問を思い浮かべ、目の前に仮にも教師の中山がいるのに臆すること無く舌打ちをかますと呆れたようにあたしに注意してくる。


「せめて聞こえないようにしろよなー
いや、それ以前にタメ口に呼び捨てすんなって
ったく…お前ら俺の事友達かなんかと思ってるかもしれないけど これでも教師なんだぞー」


不貞腐れている様子で注意をしてくる中山の表情は、子供っぽい。
思わず顔が緩みそうになるのを堪える。

不貞腐れた顔がカワイイと思ってしまうあたしはかなり重症だ。

柄じゃない事を思ってしまったあたしは思わず、顔をしかめてしまった。
そんなあたしに気付いていないのか、中山は出席名簿らしき物をパタパタさせている。


「そんなに見えないかねー 教師に」


「…いよ」

「えっ?」


「中山の事、教師として見たこと無い」


気にしてるのか、ブツブツ独り言を言う中山を見て何故かイラつき、あたしは思わず本音を口にする。




 
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