お兄ちゃんです。
「真っ暗だ。」
リビングは意外にも真っ暗で、
閑散としていた。
あさひさん、どこ行ったんだろう??
電気をつけて台所へ向かう。
光が目に染みてくらくらする。
目を細めながら歩いていくと、何か黒くておっきいものが見えた。
え、なに!?
目を見開いてよーく見ると、小さくうずくまっているあさひさんだった。
どうして台所で座ってるんだろう??
調子悪いのかな??
「あの・・・あさひさん??」
あさひさんの肩がびくっと動いた。
そしてゆっくりと頭を上げた。
「ゆうちゃん・・・」
「どうしたんですか?そんなとこで・・」
「あ、いや。ちょっと寝ちゃってて」
えへへと目だけ笑って立ち上がった。
あさひさん、笑ってない。
もしかして・・・あたしのせい??
あたしがカレー食べなかったから??
あたしがあさひさんを避けてるから??
心臓の辺りがぎゅっと詰まる感覚がした。