お兄ちゃんです。
聖子ちゃんに教えてもらいながらやってるんだけど、
なかなかに難しい。
不器用な自分を何度恨んだことか・・。
ちくちくとボール型のフェルトを縫い合わせていると、
背後になにやら気配がした。
振り向かずに
「なに??」
と言う。
「うお!あ、えっと・・ゆうちゃん、なに作ってんのかなと思って・・」
えへへ、と照れている笑い声が背中にぶつかった。
「ないしょ」
「えー。俺、手伝うよ??裁縫得意だし」
「え、そうなの!?」
振り向くとふわふわと得意そうな笑顔のあさひくんがいた。
なんか腹立つ。