お兄ちゃんです。

不思議ちゃん。



──────……

気がつくとあたしは寝ていた。
なんだかすごく暖かい。
気分もすっきりしている。

ゆっくりと辺りを見回してみる。


黄色いカーテンに囲まれている。
遠くで誰かの笑い声が聞こえる。
それに秒針の音も正確に聞こえる。


左側に頭を動かした。


「ん、気がついた??」

「でっ!?!?」

左側のベッドに男の子が座っていた。
びっくりしすぎて思わず変な声が出てしまった。
恥ずかしくなって、布団を口元までぐいっとひっぱった。


男の子は無表情だ。
だけどスッとしていて、ちょっとかっこいい。

誰、なんだろ??

今、気がついた??って言ったよね??
ずっと側にいてくれてたってこと??

「あの・・・」

「俺は鮎川翔太って言います。はじめまして。」

「あ、どうも」

少し頭を傾けてお辞儀をした。
鮎川翔太くんは相変わらず無表情。

「高原ゆうひさんをここまで運んできた者です」

「あ、どうもありがとう・・・ってえええ!?!?///」

ももも申し訳ないいぃぃい
絶対重たかったはずだよ!!
うわぁ恥ずかしい!!
いっそ布団に潜りたい!!

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