お兄ちゃんです。

荷物ならやんやらを鮎川くんから受け取り、学校を出た。

門の所にあさひくんがぽつんと立っているのが見える。
少しだけ歩くスピードを上げた。

あたしに気づいたのかあさひくんがこっちに向かって走ってきた。

こっち来なくていいのに。


「ゆうちゃん、大丈夫なの!?」

「平気だよ。ただの寝不足だもん」

あさひくんのみけんにしわが寄る。
心配してるのか怒ってるのかよくわからない。


「オールすんのもいいけど、やっぱ寝なきゃもたないよー??今日はちゃんと寝なね」

やっぱりお母さんみたいだ。
心配してくれてるのはわかるんだけど、
なぜかその気持ちに反抗したくなる。
反抗期なのかな。

「わかってるよ」

ぶっきらぼうに答えて歩き出す。
そのあとをあさひくんがついてきた。


お母さんの車が停めてあるのが見える。
振りかえるとあさひくんがポッケからいそいそと鍵を取り出していた。


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