お兄ちゃんです。


先生の適当さには感謝!!
おかげでホームルームもすぐに終わった。

急いで瀬田くんのクラスへ向かう。


教室の中を覗くと、まだホームルームの途中らしかった。

みちがぼうっとしている。
その斜め前で瀬田くんが隣の席の男の子と楽しそうに話していた。

鮎川くんだ。

みちは鮎川くんと同じクラスだったんだ。
だから知ってたんだ。


意外と廊下は静かだった。
まだ他のクラスは終わってないみたい。
少し、緊張する。

だけどあまりあさひくん以外の人に心を動かされなくなってしまった。
瀬田くんにあんなにドキドキしてたのに、今は心が動かない。
ドキドキもしない。

どうしてこうなってしまったんだろう。

あの日、眠りにつく前にふと
あたしは振られたんだ、
と気がついた。
それまでなにも感じることが出来なくて、不思議だったけど
日が経てば経つほどじわじわと実感が沸いてきた。

お互い普通にしてるけど、
あさひくんはすごく気を使ってるのがわかる。
それがまた嫌であたしはあまり話さなくなってしまった。

< 65 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop