アイドルな彼との恋語

「八木橋ー。こんど俺がお前にピッタリなかわいこちゃん紹介してやるよー」



「ちょっと部長、そういうならアタシを紹介して下さいよー!」



「お前、モテるんだからさー。そんなのよりもっとマシなの見つけろって」









はっ。




言ってくれるわ酔っ払い共。






てゆーか過度な期待してるようだけど、私、八木橋くんとそういう関係じゃないし――。












「…部長。皆さんも」



「ん?なんだ八木橋?」



「酔っ払ってただの悪ふざけで言ってるんでしょうけど、俺の彼女をこれ以上悪く言ったら俺、本気で怒りますから。……行こう、菘」



「えっ?えぇ?」









私も周りの人も呆気にとられているうちに八木橋くんは私の手を引いて会計を済ませて店の外に出ていた。

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