アイドルな彼との恋語
「あ、あの、八木橋くん?」
「あ、わ、悪い川口!とっさに掴んじまって…!」
そう言って八木橋くんは私の手を慌てて離した。
「あのさ、川口…。あんなこと言われて当然怒ってると思う…。だけど、みんな悪気があったわけじゃないと思うんだ。普段はいい人たちだし…。ただちょっと酔っ払って、そのノリで…」
「そんなに弁解しなくても大丈夫だよ。酔っ払ってたってわかってるし。それにあのくらいなら言われなれてるから全然平気よ」
むしろうちのおばちゃんたちの方がもっとひどいこと言ってくるしねー。
酔いにまかせて本音爆発させちゃうから。
あんなのまだまだかわいいもんよ。
実際私ブスだしなんの魅力もないしね。