アイドルな彼との恋語
No.2 案内しろよ
……などと言っても多分逃れられそうにないので。
「…わかったわよ」
私が折れることにした。
17歳の子ども相手にむきになっても仕方ないしね。
「じゃあ、ちょっと待ってて。私五右衛門のこと…」
「何してんだよ。さっさとあんたん家教えろよ」
いやいやいや!!
何で付いて来る気でいるのよあなた!!
「俺をこんなとこに待たせておく気かよ。それに、あんたその格好で街ん中歩く気じゃねーだろうな?」
悪かったわね、ジャージにパーカーで。
犬の散歩するだけでそんな着飾らないっての。