アイドルな彼との恋語

程なくして菘が俺の分の定食をカウンターに運んできた。










「あ、あの、リン」



「何だよ?今、仕事中なんじゃねぇの?」



「そうなんだけど…。これだけは言っておきたくて」



「何だよ?」



「私が今日メールをしたのは頃合いだと思ったからなの。仕事も順調だし、こっちの生活にも慣れてきたから。だから今ならリンにちゃんと気持ちを伝えられるなって思って…。だからメールしたの」



「そうか…」



「リンが都合つく日でいいから。その時、ちゃんと話すから」



「忘れたのかよ。お前が応えを出したら何が何でも真っ先に聞いてやるって」



「……うん…。ありがとう、リン。でも、食べ遺しは許さないからね。ピーマンもちゃんと食べなさいよ」








ちゃっかり釘を刺すなコイツ。





俺の職業知ってんだろうが。




格好くらいつけさせろっつーの。

< 195 / 224 >

この作品をシェア

pagetop