アイドルな彼との恋語
「よかったら乗るかい?」
「いえ、でも私、そんなにお金…」
持ってきてないんですよね…。
今月ちょっと色々使いすぎたし。
ホテル代も考えると…。
うん。
タクシーなんぞ乗る余裕がない。
「お金ならそうだな…。三千円にまけとくよ。それでどう?」
え?
三千円?!
至急脳内で計算。
うん…。
三千円くらいなら…夕飯代を削ればなんとかなるかも…!!
「い、いいんですか!?」
「うんいいよ。ちょうどお客さんなかなか捕まらなくてヒマしてたとこだし」
なんとまぁ!!
ありがとうおじさん!!
おじさんのご好意にのっかって私は苺市のライブ会場へむかった。