アイドルな彼との恋語

「何突っ立てんだよ。ほらこっち」



「え、う、うん…」









リンに引っ張られながらエレベーターに。











うううーっ。



エレベーターも超キレイだし、広いしーっ。




もう帰りたいよーっ!









しかもさっきからリン全然喋らないし…。







気まずいんだけどっ。













でも……。



それを言うなら私もか…。





リンに聞かなきゃならないこと、いっぱいあるのに。











どうして私をライブに呼んだの?




どうして私なんかをむかえにきたの?




どうして、私、今、リンの隣にいるの?









そんな疑問があの日から離れない。







忘れようとしても、忘れられない。










どうして……。













だけど、言いたいことも、聞きたいことも何も言えないまま、私はリンの泊まる部屋まで来てしまった。

< 81 / 224 >

この作品をシェア

pagetop