君を想うとⅢ~True love~
その言葉を聞いた瞬間。
私の体はビクッと震えて硬直してしまった。
だけど…
そんな私を抱きしめ続けながら、しゅーちゃんは耳元でこう囁く。
「俺は…伊織に側にいて欲しい。
他の誰かじゃダメなんだ。お前じゃないと…ダメなんだ。」
そう言ってもう一度ギュッと強く抱きしめた後…
しゅーちゃんは私の体をそっと離した。
そして、私の両手を優しく上から包みこむと、私の目を射抜くようにまっすぐに見つめる。
なんだかその真剣な表情から逃げることができなくて、凍ったように体をこわばらせていると…
「伊織。俺の幸せはお前以外にありえない。」
キッパリと。
意志のある強い声でしゅーちゃんはそう言った。
しゅーちゃん……。
彼の強い瞳に見つめられていると、私は何も言うことができなくて。
挙動不審に視線をキョロキョロと動かして、次の言葉を探していると。
「伊織、これが俺の気持ちだよ。」
しゅーちゃんはそう言って。
ポケットから何かを取り出した。