君を想うとⅢ~True love~
「なんか…俺、カッコ悪ぃ…。」
私の体を抱きしめたまま、しゅーちゃんはバツが悪そうに呟く。
「カッコ悪くなんてないよ。」
今さら何気にしてるんだか。
そんな些細なコトを気にしてるしゅーちゃんがかわいくてフフッと笑うと
「ウソだ。
伊織は絶対、俺をバカにしてる。」
しゅーちゃんはブスッとした声でだだっ子のように、そう呟く。
「してないよ。」
「い~や、してる。」
「ホントにしてないよ?」
「い~や。してるね、絶対バカにしてるね。」
「もう~!!だからバカになんてしてないってば!!」
いつまでもしつこいやり取りを続けるしゅーちゃんに半ば疲れて。
呆れ半分
怒り半分に彼の背中をドンっと叩くと
「だって…。
部長ならこんなカッコ悪ィことしねぇのに…とか絶対思ってるだろ。」
しゅーちゃんは疲れきった声で私にそう呟いた。