君を想うとⅢ~True love~
「まあ藤堂がどういうかはわからないけどね~。
俺は別に3人で仲良く毎日ハッピーな生活もアリかな~、と最近思う。」
シラーっとした声で。
桐谷慎はこんなバカなコトを言い始める。
「アンタ…、正気…?」
思わず飛び出た冷たい言葉にも負けず
「うん。残念ながらね。」
変態部長はご機嫌な声で答える。
ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!
“ちゃんと俺を選んで欲しい”って言ったのはアンタでしょーが!!!
今さらなんてこと言い出すのよ!!!!
怒りを込めた
ジトーッとした目で桐谷慎を睨んでいると。
暗闇の中でも気づいたのか
「アレッ?なんか怒ってる??」
「当たり前でしょ!!??」
「えー?高宮はおこりんぼだなぁ……。」
桐谷慎は不服そうにそう呟く。
そしてハァ~とため息をついた後。
「だって…。
別に俺はどうだっていいんだよ。
高宮が俺を選ぼうが、藤堂を選ぼうがどっちでも。」
桐谷慎は…
突然そんな身も蓋もないことを言い始めた。