君を想うとⅢ~True love~
「高宮……。」
「もっと私を求めてよ。桐谷慎のつけてくれるキスマークの場所は…ここじゃないでしょ…??」
そう言って。
彼の唇に私の唇をそっと沿わせて、不器用に、だけど激しく彼を求めたキスを送る。
「ちゃんとつけて??
桐谷慎しかつけられない場所に、ちゃんと。」
そう言って彼の手を私の胸に誘導させると、桐谷慎はひどく驚いた顔をしていたけれど…。
「高宮は…バカだね。」
私に対して思う所は沢山あったに違いないはずなのに、彼はその言葉以外は何も口に出さなかった。
フッと呆れたように笑って。
私をギュッと抱きしめると、私の髪にスッと指を絡めて…桐谷慎はハァ~と大きくため息を吐いた。
「まったく。
高宮の思考回路は謎すぎて、俺の手には終えないな。」
「なによそれ。イヤミ??」
「違う、誉め言葉だよ。
高宮はいつでも俺の常識を飛び越えて、理解のはんちゅうを越えていくから…。
飽きなくて面白い。
追いかけたくてたまらなくなる。」
そう言って彼が優しくフッと微笑んだ瞬間。
私は涙が出そうなくらいに、彼を愛しく、恋しく思った。
「好きだよ、高宮。
俺は…お前をずっと待ってる。お前が本当に俺を求めてくれるのを心の底から願っているよ。」