君を想うとⅢ~True love~
鳴かせてヤろう、ホトトギス
「遠慮はしませんから、部長。」
「望む所だよ、藤堂。
泣くのはお前だよ。俺にケンカ売ったこと死ぬまで後悔させてやる。」
「…ははっ!!
そのセリフそっくりそのまま返しますよ、部長。」
「「勝負は…1か月後…!!!」」
そう言って藤堂にケンカを売ってから。
俺はオフィスには戻らずに屋上でタバコをくゆらせていた。
「ちょーっとカッコつけすぎたかなぁ~。」
少しだけ
ほんの少しだけだけど俺は後悔をしていた。
あのまま藤堂のコトも高宮の深層心理も気づかないフリをして、アイツをがんじがらめにしてやることもできたけど…
なんかそれは違う気がした。
俺の好きな高宮は
強くて
逞しくて
淫乱で
殺しても死ななさそうなオンナ。
そして…
誰より優しい心を持っていて、自分に正直で生きていようと願ってるオンナ。