君を想うとⅢ~True love~
気弱なしゅーちゃんからの返信。
ふと視線を感じて横を見るとしゅーちゃんはすがるような瞳をして、私をじっと見つめていた。
――しゅーちゃん……。
“最後のお願い”
その一言にギュッと胸を締め付けられて。
『……わかった。15時に代官山だね?遅刻しないように行くから安心して??
ありがとう、しゅーちゃん。』
そう…メールを送ると。
しゅーちゃんはホッとしたような顔をして“OK”と小さく小さく呟いた。
結局その日は“早く帰れ”って桐谷慎には散々言われたクセに、定時過ぎまで例の企画書とにらめっこ。
久しぶりに“仕事した~”って満足感と疲労感を感じたまま、ゆっくりと家路についたのであった。