君を想うとⅢ~True love~
「ウソ。アンタはイブに未練タラタラだったじゃない。」
フッと笑って彼のオデコをつつき返すと
「あ、バレた?」
子どもみたいに笑う彼。
「当たり前でしょ?」
と言い返すと
「まっ…ね。
最初は驚いたよ。イブが生き返ったのかと本気で思った。」
そう言って。
桐谷慎は私の頭をポンポンと叩く。
「…でも…予感はしてたよ。」
「予感?」
「…そっ。予感♪」
そう言って、彼は柔らかに微笑む。
そして私の髪をサラサラと指に絡めて。
とろけそうに優しい眼差しを向けて私の頬にキスをするとハッキリとした声でこう言った。
「高宮に会った瞬間にわかったよ。
恐ろしいほどイブに似て、恐ろしいほどイブに似ていない君は…きっと俺の運命の扉を開けるオンナなんだろう…ってね。」
「桐谷慎……」
彼の言葉が嬉しくて。
そんな風に思ってくれてたコトが嬉しくて。
彼に正面から抱きつくと、桐谷慎は私の頭を優しく撫でながらこう言った。
「好きだよ、高宮。」