君を想うとⅢ~True love~



―――…………
――――――……………





「藤堂、元気でな。」


「…はい、ありがとうございます。田中課長。」


「藤堂くん、サンフランシスコでも頑張ってね。」


「ありがとう、田中さん。」





楽しかった時間はアッという間に過ぎていって…。


別れの言葉に、一本締め。




みんなが帰り支度を始めた頃。
俺は人混みをかきわけて、少し遠くに座っていた伊織の元へと急いだ。





帰り支度を進めているアイツの肩をポンポンと叩くと、伊織はハッとした顔をして俺の方を振り返る。





「呼び止めてゴメン。」




そう謝ると伊織はフルフルと首を振った。







「明日…
15時に代官山駅で待ってるから。」







それだけを伝えると







「……うん。」







アイツは笑顔で頷いた。






あ~~、ヤバい。







伊織のサラサラの黒髪

白くてしなやかな腕




そして…

どうやったって、どストライクなこの顔。








あ~、クソッ!!
今すぐ抱きしめて、奪って、連れ去って、逃げてしまいたいくらいコイツが好きだ!!





世の中には星の数ほどのオンナが存在するのに。
なんでこんなにどストライクなオンナが俺の目の前に登場してしまうんだろう。




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