君を想うとⅢ~True love~
星の数ほどいる人間
星の数ほどいるオトコとオンナ
星の数ほどいる人の中で出会ってしまった、俺と伊織。
出会わなければ、きっと俺はこんな気持ちを知らずに済んだ。
伊織に出会いさえしなければ…
俺は自分や誰かにウソをついてまで、誰かを恋しく、愛しく想う気持ちになんて…気づかないままだった。
でも…
俺は出会ってしまった。
俺の心を揺さぶり
惑わし続ける
ただ一人のオンナ…ってヤツに。
「藤堂…係長…??」
その場から立ち去るコトができずに、アイツの目をまっすぐに見つめていると
伊織は不思議そうな顔をして、俺の顔を覗き込む。
――う"っ…!!!!!
その瞬間。
目の前に広がるのは、どアップの伊織さんの表情。
う…あ…っ!!
マズイ…っ!!
俺は急激に熱くなるカラダを察知して
口を右手で押さえながら、猛スピードで視線を反らすと
「……??
ふふっ、変なしゅーちゃん。」
伊織はそんな俺を見て、クスクス笑う。