君を想うとⅢ~True love~



「じゃあ…オマエはどうなの?」


「…え??」


「俺がオマエのいう“太陽みたいな男”なんだとしたら…、オマエはやっぱり俺のコトが好きなワケ?」






壁に背をついて、
腕組みしながら、
俺は伊織をふんぞり返った形で見据える。







「俺が太陽みたいなヤツで、みんなが俺に惹き付けられるようなヤツなら……当然オマエも俺のコトが好きになるんだよな??」



「………。」







あ"~~っ。
なんだ、この質問。
なんか後ろ向きな男みたいで気持ち悪ぃぞ!!






「しゅーちゃん……。」






そんな俺を困った顔して見つめる伊織。







「あ~、ヤメヤメ。
ゴメン、今の質問はナシ。今のは忘れろ。」








右手を顔の前で振りながら






「アホらしい質問だったよな。
忘れろ、伊織。」









そう言って。
その場を後にしようとすると






「好き…だったよ。
しゅーちゃんはいつだって眩しくて、輝いてて…。そんなあなたに惹かれずにいられなかった…よ。」





伊織は拳をギュッと握りしめながら、訴えるような目をして俺に話しかけた。





< 287 / 569 >

この作品をシェア

pagetop