君を想うとⅢ~True love~


恋はどんなに幸せなスタートを切っても
キレイなままじゃ終われない。

傷つかずになんて終われない。



そんなことは100も承知だよ。




26年生きてきて、
それなりに場数も踏んで
大人になって、
器用になんでもこなせるようになって
うまく立ち回ることだって覚えたのに。




コレだけは何度経験しても、苦い想いが体中を駆け巡る。
しゅーちゃんを傷つけた分、自分も苦しい。



これでよかったのか、
もっと言い方があったんじゃないのかと、
くだらない考えが頭の中を支配する。




でも…、コレが私の精一杯だった。




どんなにオトナで、ずるがしこくなっても、コレばっかりは無理みたい。




しゅーちゃんの目の前に立つと、私は私じゃなくなるの。
あの時の、高校生の頃の私がしゃしゃり出て、私の心を支配する。




忘れられない
何もかもが初めてで
私が初めて愛した、オトコの人だから。



彼に見つめられると
私はその瞬間にあの時の気持ちに戻って
私の胸はどんどん切なく、苦しくなっていく。




大好きで大切な、彼。



愛と言う信頼で結ばれた、しゅーちゃんに最後のサヨナラを告げるのは、体とココロがバラバラになりそうなくらいに苦しくて…、



苦しくて苦しくて、たまらなかった。





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