君を想うとⅢ~True love~
「そうよ!!私は行かなきゃいけないのよ!!
約束したのよ!!絶対に行くって!!!!
だから……せめて電話だけでもさせなさいよ!!」
先生の動きが止まったのをいいことに。
いままでのうっぷんをぜーんぶありったけぶつけると
「今…アンタ“桐谷慎”って言ったな??
もしかして…イブちゃんとアンタは……やっぱり何か関係があるのか…??」
先生はクルリとこちらを振り返って
ドキリとする一言を口にする。
――え……??
この人の口から出るはずのない“イブ”の言葉に思わず時が止まる。
さっきまでの元気はどこへやら。
突然現れた“イブ”の言葉に
一気に血の気の引く、私。
「その顔。やっぱり何か知ってるんだな。
姉妹とか…従姉妹とか……
そういう関係なのか?
だからこんなに似てるのか…!?」
「ちょ……っ。
先生…??」
「答えろ。
アンタ何者なんだ??
なんでイブちゃんにそんなに似てるんだ。
どうしてシンの場所に行きたい。」
対照的に
どんどんヒートアップして
じりじりと私との間合いを詰めて
私を追い詰めてくる、先生。