君を想うとⅢ~True love~
もう!!
なんなのよ、この人!!
忘れてた痛みを一気に思い出せそうなほどの、ガックリ感。
胡散臭い!!
なんかよくわかんないけど、胡散臭い!!
なんだかどこかで感じたような胡散臭さを感じながらジトーっとした目で先生を見ていると
「あ、疑ってる??」
飄々とした声で先生がハハハと軽やかに笑う。
「疑ってます!!」
「えー、酷いなぁ。
誠実さが売りの“幸田センセイ”なのになー、俺。」
その言葉を聞いて。
私はこの先生の苗字が“幸田”なのだと初めて知った。
キョトンとしながら。
でもなんだか懐かしい空気感に包まれながら、先生の次の言葉を待っていると
「俺の名前は幸田晴人(コウダ ハルト)。
キミの大事なシンちゃんとは、高校時代からの友人だよ。」
そう言って、
幸田センセイはフフっと笑った。