君を想うとⅢ~True love~
震える手足
凍える指先
思いもしないところで繋がる
イブと私。
なんなんだろう。
偶然にしては気味が悪いほど。
神様のいたずらにしては、
タチが悪いと思えるほど。
運命のなせる業のように
私とイブは引き寄せられる。
まるで彼女と出会うことが運命だったような。
桐谷慎と出会うことが私にとっての必然だったかのような。
不思議な絆で結ばれた私と彼女。
フルフルと指先を震わせて
こわばった表情でただ前を見つめていると
「不思議だろ?
かたや骨折と打撲。
かたや打ち所が悪くて即死。
同じ事故なのに……この差はなんなんだろうな。」
そう言って。
幸田先生は自嘲気味に微笑んだ。