君を想うとⅢ~True love~
待ってるって言ったのに!!
信じてるって言ったのに!!
頭の中にあるのはそんな寂しい想いだけ。
信じられなかった。
受け入れられなかった。
彼が目の前にいないなんて。
私を捨てて…
どこかへ行ってしまう日が来るなんて。
「うっ……、ひっ……。」
信じられない。
信じられない。
さっきまで私は幸せだったのに。
この手のひらの中に全てを手に入れたと思っていたのに。
突然、現れた絶望と別離。
この部屋のように黒くて空虚な想いに心が蝕まれそうになった時。
「高宮さん、コレ……。」
幸田先生が申し訳なさそうな顔をして、私の肩をポンポンと叩いた。